ライトノベル作家が一人で作ってみたギャルゲが面白い

天使郷-ヘブン-


ライトノベル作家が、一人でギャルゲを作ってみた」


夏コミの数日前、サークルチェックをしていたらこんな一文を見かけました。同人ゲームは、東方シリーズ、ひぐらしうみねこ、ひまわりくらいしか買ったことがありませんでしたが、どんな作品か非常に気になったので買ってみることに。


ライトノベルとギャルゲは、シナリオを読み進めていくという点では一緒でも、ギャルゲはさらに音楽や多くのイラストが必要になります。シナリオ分岐もあります。ライトノベルにはライトノベルの、ギャルゲにはギャルゲの良さがあるので、プロの作家といってもギャルゲの特性を生かした面白い作品は作れないだろうと思っていました。


イラストもうまいわけではないので、そこまで期待はしていなかったんですが、実際にプレイしてみたところ、これがなかなか面白い。どのヒロインの話もハズレはなく、ヒロイン1人につき文庫本1冊仕上がりそうな出来。こんなにネタを使って、これからの作家人生大丈夫なのかと余計な心配をしてしまうくらい。


特にテストプレイでも作家仲間に好評だったという真希菜ルートは良かったです。その次に灯乃璃(ほのり)ルートかな。そして、全体のラストを飾った話も非常に良くまとまってました。ネタバレになるのでストーリー自体には触れませんが、ラノベではできない、ギャルゲだからこそ出来るストーリー、という感じでしたよ。


エンディングもここまで一人でやっちゃうんですか、という感じで個人的にサプライズ。名前がなかなか流れてこないエンドロールもある意味感動的でした。夏コミで売り子さん(本人?)が「ライトノベルより全然面白いです」みたいなことをいってて、それってどうなんだろうと思った記憶がありますが、今ならそれも分かる気がします。


総プレイ時間は8時間くらい。ラノベを読む感じでサクっと楽しめるので、気になる方はぜひ手にとってみてください。


公式サイト:七月隆文−TRiNE−天使郷