「とある飛空士への恋歌」感想

とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶の続編。


続編が出ると知った時にはものすごく驚き、それと同時にとても心配したことを覚えています。
だって、とある飛空士への追憶が"良過ぎ"ましたから。


こちらの期待も高まり、続編のハードルも上がるわけで、
「続編を無理に書く必要はないんだけど」とすら思ってましたが、心配は杞憂だったのかも。


今作は大方の予想通り、世界観はそのままで別登場人物の話でした。
前作がまだ心の中に残っているからか、別に感動シーンじゃない文を読んでいても、
少しずつ感動してきてしまう意味不明な俺。


しかも、驚くことにここからさらに続いてくようです。
半分くらい読んだところで何となくそんな感じがしましたが、これは予想外。
てっきり、前作と同じ一巻完結型の作品だと思っていましたから。


今回は感動というよりは、ラブコメ的な雰囲気のほうが強かったのかな。
前作の雰囲気や設定を生かしつつ、いろいろな人の思惑で進んでいく政治の描写も良かったです。
不足しているもろもろの描写は次の巻に期待ってところでしょうか。


いろいろな話がありましたが、話はまだまだ導入部。
とある飛空士への追憶」は間違いなく2008年の名ライトノベルの一つでしたが、
これから先、「とある飛空士への○○」が"名シリーズ"になっていくのかもしれませんね。