「AKUMAで少女 〜悪魔の国のお姫様〜」感想

AKUMAで少女~悪魔の国のお姫様~ (HJ文庫)

AKUMAで少女~悪魔の国のお姫様~ (HJ文庫)

なんでこんなに反応しちゃうんだろう。


「強気な女の子とそれに振り回される男の子」という構図が大好物の僕*1にとって、この本はまさにど真ん中ストレート。それに加えて、女装(女体化)なんていう絶妙な変化球まで加わって、もうホントにたまらん。


この本は「AKUMAで少女」シリーズの第4巻にあたり、完結編となっています。第3巻までは沙希と留香の百合ップルにスポットライトが当たることもあり、多少の物足りなさを感じてきました。


確かに、百合は好きです。大好きです。ですが、この作者のわかつきさんは「男女の微妙な力関係」や「男子が女の子に抱く気持ち」を描くのがうまいと思うんですよ。特に、主人公が女の子に抱くちょっといやらしい気持ちはマジでシンクロします。どうして女性の作家さんがここまで男子の気持ちを分かるのかという感じ。まぁ、単純な反応といえば単純な反応をしてるんですけど。


また、ますます過激になるエッチなシーンでも、ある一線は超えないようにうまくバランスがとられているのもすばらしい。「もうちょっとで・・・」というすん止めなシーンもあるわけですが、むしろそれがいいんです。


やっぱり、こういう本は最後の一線を超えたらダメだと思うんですよ。腹十分目まで食べたらダメなんです。腹八分目までがいいんです。それに、そういった意味での満腹感を得たいのなら、お子様お断りなものを買えばいいわけですしね。


そうそう、ストーリーのほうは二の次で読み進めていったのですが、こちらもよくできていると思います。第1巻のときは「んな、ムチャな」と思っていたことも多かったんですが、完結編で上手い具合に伏線も回収されています。もう1回最初から読み直すと見落としていたところがたくさんでてきそうな予感。


また、このシリーズは終わるようですが、同じ高校での新シリーズが始まるようです。うーん、誰が登場してくるんだろう?主人公は新キャラになりそうな気もしますが。

*1:考えてみると、今までに感想を書いた「とらドラ!」「さよならピアノソナタ」もこんな構図になってるかな