「さよならピアノソナタ3」感想

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あれ?合唱コンクールってこんなに楽しいものだっけ?
合唱コンクールとか、文化祭とか、あまりいい思い出がない僕にとって、ここに書いてある内容はすごくまぶしすぎます。この表紙の色みたいに。


そんなこんなで、発売当時から気になっていた「さよならピアノソナタ」もついに第3巻。まさか、ここまで続くことになるとは・・・。


内容はタイトルの通り「音楽もの」です。こういうジャンルのことを何と呼べばいいのでしょうか。こういうジャンルの本はあまり見かけない上に、見かけても避けてきたことが多かったので、何といえばいいのかよく分かりません。


ついでにいうと、音楽の知識もまったくありません。ベースをやっている友達に向かって「ベース?・・・ベースってギターと何が違うの?」そんなバカな質問をしたくらい。


でも、この本はホントに分かりやすい。ところどころにある音楽ウンチクはくどくなく、知らない人でも理解できるようになっています。それに、多少読み飛ばしてしまっても、全体の話は分かりますしね。そこらへんとは、作中に登場する文学作品に従って話が進んでいく「文学少女」とは違う感じも。


ただ、この本の一番すばらしいところは「音楽」ではないです。主人公をとりまく女の子たちです、ぶっちゃけ。


稀に見る鈍感っぷりを発揮する主人公ですが、ここまでくるとイラつくこともありませんね。逆に、心地良さを感じてくるくらい。もしかしたら、「こんな風に気づけなかった恋もあるのかもしれない」なんて。さみしい納得の仕方ですね。


それと、主人公と真冬をとりまくクラスの環境も最高です。見ていて微笑ましいといいますか、端的にいうとニヤニヤするシーンがたっぷりです。もー、たまんねー。


そうそう、この作品には「哲朗」の存在も欠かせないと思うんです。でてくるシーン、でてくるシーン笑わせやがって。女の子たちとは違う意味での萌えキャラなんじゃないかと思えてきましたよ。


この「哲朗」と「主人公」が出てくるシーン比率を増やしたような作品が、「さくらファミリア!」になるんでしょうか。こちらも面白かったので、感想を書けたら書きたいなーと。