「図書館革命」感想
- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/11/10
- メディア: 単行本
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これはすばらしい恋愛小説。
週に10数本のアニメを見ていた頃もありましたが、最近はめっきり見なくなりました。この図書館戦争シリーズもアニメ化されると聞いて、原作に手を出してみた次第です。だって、原作の方がおもしろいことが多いんだもの。
そんなわけで読んでみましたが、まさかホントに銃火器がでてくる作品とは思いもしませんでしたよ。「本」と「自分の命」を天秤にかけて「本」が優先されるなんてどんな世界だ、なんて思いつつも、この設定には脱帽。
「言論の自由」というものは、当たり前のように存在しているわけですが、この作品のような歴史をたどっていったら、と考えると怖いものがあります。1度制限されてしまえば最後、そういったことのないように僕も注視してなければいけませんね。
そんなメッセージを伝えるためかは分かりませんが、架空の法律をつくり、事件をおこし、細かい設定までしているこの作品。問題をどのように解決していくのかも魅力の1つです。しかし、やっぱりこの作品の魅力は、個性あふれるキャラクターたち。
自然に笑いが生まれる会議。わずかなプライベートの時間。仕事と私事の境界線。シリーズ最終巻である「図書館革命」は、いつも通りのピンチを迎えつつも、今まで以上に読んでいて笑わされるシーンがたくさんありました。
ネタバレ注意
そして、メインはラブです、ラブ。「図書館戦争」を読んだ時点では、まさかこのエピローグのような展開になるとは思いもよらず。「結婚する」って他の隊員たちにいったとき、まわりはどんな反応したんだろうなぁ。考えたらまた顔がにやけてきましたよ。
他のライトノベルと違うところは「○○がかわいい」というより、「○○と○○の関係が微笑ましい」というのが真っ先にでてくることでしょうか。郁と堂上を中心として、まわりが冷やかしたり、アドバイスしたり。それぞれの気持ちがちゃんと描かれていることもあり、その2人の関係を見守りたくなってくるんです。
さてさて、こんな感じで次は「別冊図書館戦争」を読んでニヤニヤしてきますかね。